- プロローグ
- 2010年の夏は、毎日35℃を越えるような異常な猛暑でした。
そんな猛暑を避けるために9月中旬に一週間の夏休みを取り、また懲りずに東北へ行ってきました。
計画では日曜日に出発しようと思っていたのですが、雨だったので出発を1日順延しスケジュールを1日短縮しました。
週間天気予報はいまいち良くないですがとりあえずスタートです。
あ、今回の長期ツーリングは1人旅です。
- 9月13日 (川崎→仙台)
-
1日目です。今日は仙台まで行きます。
短縮前の計画では1日目に青森の弘前まで行く予定だったので、それに比べたら随分楽な距離です。
月曜日なので出勤ラッシュが始まる前に出発します。
首都高の池袋あたりはちょっとだけ雨が降っていましたが、荒川に出る頃には止んでいました。
東北道に入り蓮田SAで休憩してから一気に北上します。
栃木県に入ると雲行きが怪しくなってきましたが雨は降ってきません。
ちょいちょい休憩を取りながら安達太良SAまで来ました。
疲れたからと言うより前方の雲が真っ黒なので突入を避けました。
携帯電話で雨雲情報を見ると、この先東北道を横切るように雨雲が架かっています。
今日は別に急いでいないので、のんびり雲が通り過ぎるのを待つことにします。
1時間は待ったでしょうか?
雨雲は次から次と流れてきているようで消えません。
これ以上待っても好転しそうも無いので突破することにしました。
空は暗くなりましたが意外と雨は降りませんでした。
仙台はまだ先ですが、白石ICで高速を降りました。
国道4号を少し白石駅の方へ戻ります。
白石といえば温麺(うーめん)が有名ですが、駅の近くにあった「ううめん茶房 清治庵」に寄ってみました。
入口付近はテイクアウトの売り場で、奥が食堂になっています。
気さくな店員さんに勧められたけんちんううめんを食べました。

(すみません、店内に撮影禁止と書かれていましたが気付かず撮っちゃいました)
たくさんの野菜の他に小さな餅が2つ乗っていました。
うーめん自体はほぼ素麺のような見た目ですが、長さは10cmと短いです。
素麺との違いは作る時、油を使って伸ばすのが素麺、使わないのがうーめんなのだそうです。
書き方は「うーめん」「ううめん」「温麺」、どれでもいいようです。
ほっとする美味しさでした。
白石市街地から県道254号で山間に入っていくと鎌先温泉があります。
鎌先温泉は5軒の旅館からなるこじんまりした温泉街で600年の歴史があるそうです。
その中の「木村屋旅館」に立ち寄りました。
道が狭いので共同の駐車場にバイクを置いて歩いていきます。
少し高台にあり割と大きい旅館です。風呂はエレベータで5階に上がるとあります。
広めの展望露天風呂は茶褐色に濁っています。非常に濃い感じです。もちろん掛け流しです。

風が抜けて気持ちがいいです。露天風呂の近くに祠のようなものが祭られていました。
内湯は大きなガラスで明るいです。
湯船の中ほどから熱湯が溢れ出ていて結構熱かったです。
ほぼ貸切状態でした。まあ、平日ですからね。
県道254号をさらに登って行くと県道51号に出ます。さらに進むと国道457号に出ます。
この交差点の近くに「ミルクファーム蔵王」という施設があったので寄ってみました。

花がたくさん咲いていて公園のようになっています。ちょっとメルヘンチックです。
ミルクテリアという売店に入ってみました。
がらーんとした店内に牛乳飲み放題が100円という驚きのメニューがありました。
しかもソフトクリームが250円、牛乳飲み放題が100円、両方セットで300円という破格です。
ちょっと飲みたかったのですが、キンキンに冷えていそうでお腹の弱い自分にとっては下剤に等しいので止めておきます。
無難にソフトクリームを食べました。

250円という安さでさらに山盛りです。濃厚で美味しかったです。
売店の近くにウサギやヤギが放し飼いになっていました。
小さな子供のウサギもいて可愛かったのですが、糞がそこら中に落ちていて触る気にはならなかったです。
晴れていれば蔵王連峰が見えるようですが曇っていて見えませんでした。
国道457号に戻り北上します。
この辺りは温泉が多く、遠刈田温泉、青根温泉を通り過ぎて行きます。
国道286号との交差点を通り過ぎるとローカル度がアップします。
さらに進むと県道62号にぶつかります。これを西向きに進み、山間に入っていくと秋保大滝があります。
バイクを停めて見学します。駐車場の近くにある食べたかった蕎麦屋は閉店後でした。
秋保大滝不動尊の脇を抜けて、大きな杉に囲まれた階段を下りてくと滝の音が大きくなります。
滝見台からの秋保大滝は雨が降ったせいか水量が多くて迫力満点です。
轟音とともに流れ落ちる大滝はちょっと恐怖を感じるほどの迫力です。
水しぶきが霧のように舞っています。
普段は滝壺の近くまで行けるようですが、遊歩道の改修のため通行止めになっていました。
不動茶屋という甘味処がありましたがこちらも閉店後でした。残念。
割りと観光客が多かったです。
県道62号をもと来た方に戻り進んでいくと秋保温泉があります。
名取川沿いに大きな旅館が立ち並びます。
立ち寄り入浴が出来る「華乃湯」に行ってみました。立ち寄りは「テルメ」と言うみたいです。
「華乃湯」は大きな旅館で浴槽が幾つもあるようです。
先ずはエレベータで下った先にある天下取りの湯に行きました。
名取川の川沿いにある露天風呂です。川の流れを眺めながら入れます。気持ちがいいです。
次にエレベータを戻って水芭蕉の湯に行ってみました。

こちらの露天風呂は目の前が林で緑に囲まれた感じです。こちらの方が広くて静かでした。
他にも内風呂の長寿の湯にも入れます。
いろいろな風呂に入れて面白いのですが、日帰り入浴だといちいち洋服を着替えなくちゃならないのでちょっと面倒でした。
日も暮れてきたので仙台に向かいます。
国道286号を進むとだんだん市街地に入っていきます。
国道4号に入ると仙台駅はすぐです。
本日のお宿はメルパルク仙台です。仙台駅の東側がら伸びる宮城野大通の近くにある大きなホテルです。
チェックインして一服します。
2007年の旅行記で盛岡に住んでいた英哉が、今は仙台に住んでいます。未だ東北地方に出張中です。
今日は久々に会う事になっています。
平日なので仕事が終わってから車で迎えに来てくれました。(なんか会う毎に顔が丸くなっていくなあ・・)
先ずは英哉の家に行くことになりました。
仙台で手土産を買おうかと思っていたのですが、すでに20時をまわりケーキ屋さんなどはほぼ閉まっています。
不二家くらいしかやって無いということで不二家に行ってもらい手土産を買います。
そして英哉のマンションに着きました。
ドアを開けると中から子供が走ってきました。英哉の息子です。
もうすぐ2歳だそうです。笑えるくらい人懐っこいです。この子が生まれた時に哺乳瓶セット送ったんだよなあ・・・。早いもんだ。
奥さんも盛岡で会った以来です。お久しぶりです。
部屋は子供のおもちゃで一杯でした。なんだかとても幸せそうな感じでした。
あんなアホな事ばっかり言ってた英哉もすっかりパパになっていました。しみじみ・・・
すっかり寛がせてもらったのでそろそろおいとまします。
英哉亭を後にして2人で夕飯を食べに行きました。
車で少し走ったところにある中華料理の豊園です。

街中の中華料理屋といった感じのお店です。適当に注文して食べました。
いろいろ募る話をしていたらいつの間にか閉店の時間になってしまいました。
車でホテルまで送ってもらい英哉は帰って行きました。元気でな〜
ホテルの部屋に戻りました。
なんだかんだで結構疲れたので寝ます。
本日の走行距離、460km。
- 9月14日 (仙台→花巻)
-
2日目です。空はどんよりと曇っています。
市街地を通り抜けて東北道の泉ICに向かいます。
するとポツポツを雨が降ってきました。たまらずガード下でレインウェアを着込みます
泉ICから東北道に入るも雨は止む気配はありません。
雨の東北道を70kmほど進みようやく金成PAに着くころに止みました。レインウェアを脱ぎます。
岩手県に入ります。
一関ICで高速を下りて国道4号を北上すると平泉です。
去年に平泉に来たときは何処も寄らずにスルーしました。
今回も寄るつもりはなかったのですが、天気がイマイチで急いでも仕方ないので有名な中尊寺に寄ってみることにしました。
参道の入口にある駐車場にバイクを停めました。料金は50円です。
ちょっと雨が降っていたので駐車場に係りのおばちゃんに傘を貸してもらいました。
月見坂と呼ばれる杉並木の参道を登っていきます。

月見坂は砂利道で結構急坂です。
途中まで登ると参道沿いにお堂が幾つもあります。(↓は左から弁慶堂、薬師堂、観音堂)

ひとしきり登ると中尊寺の本堂があります。

あれ?有名な金色堂はここじゃないんですね。
さらに進むと奇妙な目がいっぱい描かれたのぼりがありました。

ここは峯薬師堂というお堂で、目にご利益があるらしくいろいろな目に関するお守りが売られていました。
そして金色堂がありました。教科書かなんかでこの位置からの風景を見たことがあるぞ。

金色堂を見るには800円の拝観料がかかります。
う〜ん、800円かあ。たけ〜な〜。どうしようかな・・・・。
うん、やめよう。その分美味しいもの食った方がいいし。
という訳で金色堂を後にしました。(ここまで来て見ないって・・・)
今度は月見坂を下っていきます。
駐車場のおばちゃんにお礼を言ってから出発します。
国道4号沿いを少し行くと「花みずき」という食事処があったので寄ってみることにしました。
この辺りはお餅が有名です。と言うことで、ちからもちセットを食べました。

蕎麦かうどん、餅はあんこ、ずんだから選べます。蕎麦とあんこにしました。
温かい蕎麦には磯辺もちと山菜が入っていました。あん餅の餡は温めてありお汁粉風でした。
あん餅がとても美味しかったです。
平泉の駅前を通り東北本線の線路を渡ると北上川に出ます。
北上川に架かる高舘橋を渡り県道206号を進んでいくと小高い山の中に入っていきます。
山を越えると県道19号に出ます。しばらく行くと猊鼻渓(げいびけい)という観光名所がありました。
猊鼻渓は切り立った渓谷を舟下りで楽しむようで、歩いて散策出来るのかよく分かりませんでした。
駐車場まで行ったのですが、天気がいまいちだったのでスルーしました。
摺沢というところから国道456号に入り、県道104号、県道10号と進んでいきます。
山里の中をひたすら北上していきます。腰路峠を越えて下っていくと国道397号に出ます。
国道397号を東に向い坂を登って行くと種山高原に出ます。
ここから国道をそれて脇道に入り星座の森というキャンプ場の方に向かってみました。
森の中を進み視界が開けると星座の森キャンプ場があります。
キャンプ場を過ぎてさらに進むと草原の中の一本道になります。
辺りは広大な種山牧場です。気持ちのいい草原の景色が広がります。

ずっと遠くの平野や山並みが見えます。
雲が無ければかなりすばらしい景色なのだと思います。機会があればまた来たいですね。
国道397号に戻り東へ下っていきます。
一旦国道107号に出てすぐに国道340号に入り北上します。
山間の長閑な道を進み赤羽トンネルを抜けると平野に出ます。民話の里、遠野の街です。
市街地に入り大きな交差点をカッパ淵方面に向かいます。
少し行くと広大な田園風景が広がります。

この辺りでようやく晴れてきました。
今までほとんど晴れていなかったので、とてもさわやかな気分です。
カッパ淵の近くにある伝承園にバイクを停めました。
伝承園は昔の農家の家が保存されていたり民芸品の製作体験などができる施設のようです。有料です。
以前、カッパ淵には行ったことがあるので、先ずは「伝承園」に併設してる萱葺き屋根の食事処で昼飯を食べることにしました。

食事処は外から入れるので入場料は掛かりません。
広い座敷でけいらん定食を食べました。
けいらん定食はひっつみ、なめこ蕎麦、けいらんなどが付いています。
ひっつみはこの地方のすいとんのようなもので、小麦粉の団子を伸ばしたようなものが入っています。
けいらんはすまし汁の中に餡子が入った餅が入っています。(写真に右上)
この形が鶏の卵の形に似ているからけいらんなのだそうで、すまし汁はしょっぱく団子は甘く独特です。
店員さんに近くにあるちょっと興味があったトオヌップ展望台について聞いてみました。
高清水牧場の方ではないかと親切に教えてくれました。
行ってみることにします。
一度、国道283号に戻り、国道396号、川井住田大規模林道と進みます。
林道に入ったらすぐに高清水牧場の看板がありました。
ここからは狭い山道を登っていきます。普段あまり使われていないような道です。
登りきると視界が開けます。
高清水山の山頂付近に木造の高清水展望台があります。

すばらしい景色です!!遠野の街がまるで模型のように一望できます。
しかし、ほとんど観光地化されていないので売店も何にもトイレさえありません。そして誰もいません。
しばらく景色を眺めていました。
目指していたトオヌップ展望台はもっと奥のようですが、もう満足です。
辺りには牧場の長閑な景色が広がっていました。

いいところです。来てみて良かったです。
川井住田大規模林道に戻りこのまま北上する予定でしたが、ガソリン残量が不安だったので一旦遠野の市街地に戻ります。
ガソリンを補充し再び伝承園の方へ戻ってから、県道160号に入っていきます。
しばらく進んでから川井住田大規模林道に入ります。
林道はだんだんと高度を上げていきます。
この辺りは荒川高原で大規模な牧場が広がっています。

馬がのんびり牧草を食べています。こんなのびのびした場所で放牧されて気持ち良さそうですね。
林道はなだらかな高原を縫うように進みます。

空はとても澄んでいます。1000m近いので走るとちょっと寒いです。
遠くに早池峰山が見えます。

この後、あの山の近くまで行く予定です。遠いなあ〜、すでにかなり疲れてきました。寒いし・・・。
川井住田大規模林道をひたすら北上します。
そのうち林道は標高を下げ谷に下ってきます。下がりきると県道25号に出ます。
今度は県道25号を西に向かいます。
県道25号はさきほどの大規模林道と違って森の中の狭い道です。
クネクネ道を再び高度を上げていきます。正直、もうヘトヘトです。
登りきると小田越という峠に出ます。
小田越からは早池峰山が正面に見えます。

なだらかに見えますが山の上の方は木が生えてなくて岩がゴツゴツしています。反対側には薬師岳が見えます。
ここは早池峰山の登山口のようで、車が何台か停まっていました。
それにしても晴れて良かったです。
県道25号を東へ下っていきます。
道がなだらかになってくると早池峰湖がありました。

早池峰湖はダム湖です。湖に架かる落合橋を渡ってから県道43号に入ります。
陽がだいぶ傾いてきました。
一旦、国道396号に出てすぐに県道102号に入ります。
気が付けば夕日が田んぼに沈んでいきます。

都会じゃ見れない夕日ですね。きれいだね〜
県道214号に入りしばらく走ると国道4号に出ます。花巻です。
先ずはお宿に向かいます。
県道37号を西に走ると宿がある花巻温泉に到着しました。
本日のお宿はホテル紅葉館という旅館です。
温泉街のゲートをくぐると紅葉館がありました。大きいです。
旅館ですが本日は素泊まりです。食事は付かないプランです。
それでもチェックインすると仲居さんが部屋まで案内してくれました。なんか申し訳ない・・・。
部屋は広めの和室でした。日が沈んでしまって外の景色は分かりません。
ビジネスホテルくらいの料金で温泉にも入れるので、これはいいかもしれません。
とりあえず、夕飯が出ないので花巻の街に行くことにしました。
花巻駅までは5、6kmあります。途中の道は真っ暗です。
駅に近づくと栄えてきます。HAIKARA-YAという洋食屋を目指しました。
駅を通り越して進んでいきます。
あれ?店が無いなあ。行き過ぎたかな?
携帯で店の場所を調べてみると確かにこの辺りです。
通り沿いをよ〜く見てみるとありました。閉まってます。定休日でした・・・・
かなり疲れているので新たに店を探す気にもなれず、(旅行中は禁断の)コンビニでもいいや、と思い引き返します。
すると、かなり立派な建物の「ミッシェル」というパン屋があったので寄ってみました。

どのパンもサイズが大きめです。しかも閉店間際なので安いです。
いろいろパンを買って帰りました。という訳で今日の夕飯はパンです。(花巻まで来てパンかよ)
宿に戻ると8畳の和室にぽつんと布団が敷かれていました。ベッドに比べてちょっと寂しさを感じる瞬間でした。
そしてお楽しみ温泉へ行きます。
ホテル紅葉館はホテル花巻、ホテル千秋閣と渡り廊下で繋がっていて、それぞれの風呂に入ることが出来ます。
全部行ってみましたがホテル紅葉館の風呂が一番大きくてよかったです。露天風呂も広いです。
これで素泊まり5900円は安いですね。
部屋に戻る途中、1階のロビーで歌謡ショーみたいなイベントをやってました。う〜ん、微妙・・・
今日は結構走って疲れました。寝ます・・・
本日の走行距離、364km(合計824km)
- 9月15日 (花巻→酒田)
-
3日目です。今日はいい天気です。
昨日はすでに暗くて見えませんでしたが、ホテル紅葉館はこんな感じです。

立派なホテルですね。
先ずは県道13号で南下していきます。長閑な道です。
北上線を横切り和賀川渡ると少し坂を登ります。
すると広大な畑が広がります。

雲一つ無い空です。気持ちいい〜
畑の中の直線道路を進み県道122号に入っていきます。
入畑ダムを過ぎると高度を上げていきます。夏油高原スキー場を過ぎると道は1車線になります。
山沿いの細かいカーブが延々と続きます。
ようやく山の中に建物が見えました。秘湯、夏油(げとう)温泉です。
げとう、の語源はアイヌ語のグット・オ(崖のあるところ)なのだそうです。
夏油温泉には3軒の旅館があります。
その中の「元湯夏油」の温泉に入ります。

「湯元夏油」は旅館部と湯治部がありますが、湯治宿の雰囲気が強いです。
温泉は5つの露天風呂と2つの内風呂があり、時間制で混浴、または女性専用になります。
従って男性だけという時間はありません。ちょっと緊張します。
と言ってもこんな山奥の平日の午前中、ほとんど客はいません。
先ずは真湯という風呂に行ってみます。
外の階段を下りていくと夏油川を挟んで真湯と女(目)の湯があります。

真湯は緑に囲まれた気持ちのいい露天風呂です。すぐ近くに流れる夏油川の音が心地いいです
川の対岸には女(目)の湯があります。小さな橋を渡っていきます。

こちらの露天風呂はちょっと狭いですが、風呂の底からプクプクと温泉が沸いています。
源泉=湯船の完全掛け流しです。これは効きそうですね。女の湯と言っても女性専用ではありません。
一旦、階段を登って湯治部まで戻り、他の風呂が女性専用時間から混浴になるのを待ちます。

湯治部の縁側に座り一服します。窓には布団が干されています。
まったりしています・・・・。
11時になました。
通路の先に立ててあった女性専用と書かれた看板が取られました。
階段を下っていくと階段の途中に滝の湯、階段に下に大湯、疝気の湯があります。
露天の中で一番大きな大湯に入ってみます。

この露天風呂も川の流れを見ながら入れて気持ちがいいです。
こちらも底からお湯が沸いています。ちょっと熱いです。
ついでに疝気の湯にも入ってみます。

この露天風呂だけ柵も屋根もありません。脱衣所も簡単なものしかありません。
岩をくり貫いたような造りでワイルドな感じで、ここも底から沸いています。
川の水面に一番近いです。川が増水したら水没するでしょうね。
どの露天風呂もそのものが源泉という非常に珍しい温泉でした。
しかもロケーション抜群でかなりお薦めです。でも夏はアブが出るでしょうね。
すっかり満喫しました。そろそろ出発しましょう。
再び長い山道を下っていきます。県道37号に出たら南下します。
この道は去年も通った道でとても走りやすいです。
去年はこの道の途中にあるはずの三角点展望台を探したのですが、迷って着けませんでした。リベンジします。
駒子の湯という温泉施設辺りから路地に入るのですが去年はこれを間違えました。
今回は慎重に道を選びます。看板はありません。
坂を登って行くと景色が開けてきました。
あ、あった。あった。ありました。展望台がありました。
展望台の名前は三角点展望台ではなくて和光展望台と書いてありました。

東側には水沢方面の平野が、西側には経塚山、駒ヶ岳が見えています。
こんなにいい所なのに全く観光地化させていなくて、ちょっと高い展望台とトイレしかありません。そして誰もいません。
辺りは金ヶ崎農場という牧場が広がっています。

どこまでも牧草地が続いています。めちゃくちゃ広いです。いったい東京ドーム何個分?
やっぱりここに来てみて良かったです。
これだけ広いのに牛や馬が1頭も見えないのがちょっと残念でした。
県道37号に戻って再び南下します。
国道397号に出たら西に向かいます。この道にはダンプカーが多くて走りにくいです。
少し進むと工事中の巨大な胆沢ダムがありました。ダンプはこれのせいでした。
工事区間が終わると山の中に入っていきます。
延々とカーブが続く道を進みます。景色はあまりよくありません。
大森峠の手前にある胆沢橋でようやく景色が開けました。

奥羽山脈の大森峠のトンネルを抜けると秋田県です。
峠の東側と違ってヘアピンカーブの連続で急激に下っていきます。
下り切ると国道342号に出ます。
この交差点は去年も通りました。去年はここから南下して栗駒山へ行ったのですが今回は西へ進みます。
成瀬川沿いに進み平地になってくると十文字の街です。
十文字といえば十文字ラーメンというご当地ラーメンがあります。
十文字駅の方に行くと「丸竹食堂」というラーメン屋があったので入ってみます。
店内は昭和な感じで、ラーメン屋というより蕎麦屋といった雰囲気です。
チャーシューメンを食べました。

色の薄いスープに海苔、カマボコ、メンマ、チャーシュー、ネギ、そしてお麩が入っていました。
十文字ラーメンの特徴は煮干や鰹節などで出汁を取った醤油スープ、かんすいを使わない細いちぢれ麺、お麩だそうです。
何故お麩が入っているのか?
う〜ん、最初に作った人が入れたんでしょうね。
さっぱりしていて美味しかったです。チャーシューはちょっと寂しい感じでした。
さらに西に進みます。
広い田んぼの中の県道57号から国道398号に入ります。
西馬音内(にしもない)のあたりで地図に載っていた蕎麦屋に行きましたが準備中。
めげずに良さげなカフェを探しましたが休業中でした。がっかり・・・。
この近くにある景色が良さそうな七曲峠に行ってみました。
クネクネ道を登って行くと横手盆地の景色が広がりました。
田んぼが広がる盆地の先には先ほど越えてきた奥羽山脈が見えます。
その後、七曲峠まで登りましたがここよりいい景色はありませんでした。
県道57号に戻り先を急ぎます。
低い峠を2つ越えると国道108号に出ます。長閑な道が続きます。
しばらく走ったら県道291号に入ります。
さらにその奥の農道に入って行くと鳥海山が見えてきます。

きれいな形の山ですね。
少し高度を上げていくと「フォレスタ鳥海」というホテルがあります。
立ち寄りで温泉が利用できるようなので寄ってみます。
きれいなホテルです。露天風呂は岩風呂です。割と広いです。

お湯は無色透明でさらさらしてました。
周りには自然しかないような場所なのに塀が高くてせっかくの景色が見えません。辛うじて鳥海山の山頂辺りが見えました。
西日が差してちょっと暑かったです。.ほぼ貸切状態でした。
農道を進むと県道58号に出ます。
しばらく進むと木境展望台があります。
展望台からは仁賀保高原、仁賀保市街方面の景色が見えます。

仁賀保高原には風車が並んでいます。仁賀保方面には大谷地池やずっと先には日本海が見えます。
いい景色です。気持ちのいい場所ですね。
県道58号をさらに山奥へ進んでいきます。
道はとても走りやすくて快適です。ブナの原生林に囲まれた道を進みます。
県道の一番高い辺りを越えると目の前に鳥海山が見えました。

お〜〜すばらしい景色!2236mの山頂がはっきり見えます。
眼下には樹海が広がっています。
2004年の夏にこの辺りに来たときはこの道は閉鎖されていました。
今回は通れてよかったです。
徐々に高度を下げていくとやがて道は直線的になってきます。
田んぼの向こうに鳥海山が見えています。

緩やかに坂を下っていくと象潟(きさかた)の街まで来ると国道7号に出ます。
国道7号を南下していきます。道の右側は日本海です。
しばらく走ると三崎公園があります。
三崎公園は日本海沿いにある景勝地です。鳥海山の噴火で出来た岬らしいです。
駐車場にバイクを停めて遊歩道を歩いていきます。断崖の上を道が続いています。
三崎公園は日本海に沈む夕日で有名のようです。

遠くに島が見えています。飛島でしょうか。
三崎は観音崎・大師崎・不動崎という文字通り3つ岬があるようですが良く分かりませんでした。
平日だからでしょうが全く人気(ひとけ)がありません。あまり整備もされていないようです。
なんかちょっと怖くなって引き返しました。
もう少し待てば夕日が見えそうでしたが先を急ぎます。
三崎が県境なので山形県に入りました。
国道7号をひたすら南下すると酒田の街に入っていきます。
本日は酒田で泊まる予定ですが、宿に行く前に酒田港の漁協の市場へ寄ってみます。
最上川沿いの酒田港に酒田海鮮市場があります。1階は観光市場になっています。
市場の2階にある「とびしま」という食堂に寄ってみます。
広い座敷席と窓際にカウンター席があります。カウンター席の正面は酒田港でその方向に夕日が沈みます。
スペシャル板さんおすすめ膳を食べました。

イカの姿焼き、刺身盛り合わせ、イカの塩辛、煮物、ご飯、けんちん汁、漬物、フルーツが付いていました。
刺身が美味しかったです。ボリュームの割りに安いです。
でも、海鮮丼がメインなので素直に丼にすれば良かったとちょっと思いました。
それから宿に向かいました。
本日のお宿は酒田駅のすぐ近くにあるアルファーワン酒田です。
きれいなホテルで駅が近いせいか結構混んでいました。
部屋で一服してからちょっと街を歩きましたが、特に面白いところを探せなかったので宿に戻りました。
今日はいろいろ盛りだくさんでした。天気が良くて最高なツーリング日和でした。
でも明日は天気が心配です・・・
本日の走行距離、278km(合計1102km)
9月16日 (酒田→新発田)
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4日目です。ツーリングも後半です。
部屋から外を見るとどんより曇っています。

天気予報でもこの後雨が降り出すようです。憂鬱です。
いろいろ予定はあったのですが、早めに宿泊地である新潟県の新発田を目指します。
その前に、せっかく酒田にいるのでプチ観光をします。
酒田の観光には欠かせない山居倉庫に行ってみました。

山居倉庫は明治時代に建てられ110年以上の歴史がある米穀倉庫です。
大きなケヤキ並木に囲まれなかなかいい雰囲気があります。
一部の資料館や物産館以外は今も現役の倉庫だそうです。
レストランなどもあるようですが、まだ早くてやっていませんでした。
松林の中の国道112号を南下していきます。
間もなく予想通り雨が降ってきました。
湯野浜温泉辺りから海のすぐ近くの道を進みます。
海沿いの県道50号から国道7号に入りひたすら進みます。雨は全く止む気配はありません。
この辺りは(ずっとそうなんですが)日本海に落ちる夕日が有名のようです。
晴れてればきれいな日本海を眺めながらの快適コースなのでしょうが、ただ辛いだけになってしまいました。
海の駅「あつみ」で休憩します。
まだ開店していないキムチ屋さんのテントの下で雨宿りします。
あつみといえば近くに温海温泉があるのですが、先を急ぎたいのでスルーです。
鼠ヶ関(ねずがせき)を過ぎると新潟県に入ります。
国道7号は勝木から内陸に入るのですが、海沿いの国道345号を進みます。
海沿いに藻塩と大きく書かれたお店がありました。
お店の名前は「Salt&Cafe」です。すぐ裏は海です。
一部がカフェ、それ以外は塩製の工場になっています。
しかし、もう開店の時間ですが店は閉まっています。う〜ん、おかしいな。
隣の塩工房は開いていて頑固そうなおじさんが1人で作業をしていました。
おじさんにカフェについて聞いてみると、「今日はやってないよ」とぶっきらぼうに応えました。えぇ〜残念・・・。
塩工房の中では海水を沸かして塩を作っているようです。
おじさんはひたすら薪をくべています。まさに職人と呼ぶのが相応しい風貌です。
塩工房の中にも小さな売店がありますが店員さんはいません。
ゆで卵(藻塩付き)が売っていたので買ってみました。

店員さんがいないので職人のおじさんが超無愛想に用意してくれました。
塩工房の裏にはテラス席になっています。

晴れていれば気持ちの良さそうなテラスです。
雨の海を見ながらゆで卵を食べました。藻塩が美味しかったです。
おじさん、お邪魔しました。
この辺りの海岸線は笹川流れといって奇岩や絶壁などの景勝地です。

晴れていればきれいなんでしょうね。沖には粟島が見えます。
再び雨の中を走ります。
左が山、右が日本海という単調な風景の中を延々と走ります。
もう勘弁してくれと思う頃に、ようやく海を離れ村上の市街地に入りました。
先ずは、晴れていたら走ろうかと思っていた朝日スーパーラインの入口辺りにある三面川(みおもてがわ)方面に向かいます。
別に走りに行くわけではなくて、鮭の遡上で有名な三面川にやな場があるからです。
田んぼの中の県道349号を進み三面川に架かる橋を渡ると布部やな場があります。

やな場とは鮎漁の仕掛です。川の中に大きなスダレにような物を仕掛けて、そこに乗っかった鮎を獲るものです。
本来はきれいな川なのでしょうが、今日は雨で濁流です。
やな場の近くには魚を捌いたり焼いたりする部屋と客用の座敷があります。

座敷と言っても海の家のような簡単な作りです。座敷には囲炉裏もあります。
でもこんな雨なのでほとんど客はいません。
それでも大きな釜のような物でたくさんの鮎が炭火で焼かれていました。

メニューには「焼あゆ」と「雑魚」の2つだけ書かれています。
楽しみにしていた焼あゆを食べました。

焼き鮎は塩焼きではなくてただ焼いただけです。
なので塩気がないので醤油をかけるそうです。むむ・・・、やはり塩焼きの方がおいしいのではないでしょうか。
まあ、とりあえず目的は達成出来たのでやな場を後にします。
でも、鮎だけでは物足りないので昼飯を食べに行きます。
国道7号まで戻ります。
少し南下しから奥羽本線を跨いで岩船町駅の近くに行くと「一平食堂」というラーメン屋があります。
昼時でかなり混んでいて待ちました。
やっとカウンターに座れチャーシュー麺を食べました。

スープは醤油ベースで魚介の味がしました。甘しょっぱくて柔らかいチャーシューが美味しかったです。
値段も安くて人気があるのが分かります。
村上と言えば瀬波温泉が有名です。せっかくなので寄ってみます。
国道345号で村上市街に戻る途中に温泉街があります。
「龍泉」という日帰り温泉がありました。
露天風呂は3つあり、屋根付きの広い露天風呂と滝壺のような露天風呂、そして泡風呂があります。

街の中にある施設の割りにとても広々しています。こんな広いのにほぼ貸切状態です。ああ〜極楽。
内湯も広いです。雨で体が冷えていたのでとても温まりました。
国道345号を南下しこのまま進んでも新発田(しばた)まで行けますが、もう雨で面倒になったので高速に乗ります。
荒川胎内ICから日本海東北自動車道に入ります。と言っても無料区間なのでタダです。
2区間走って聖籠新発田ICで下ります。
インターチェンジから本日のお宿ホテルルートインまではすぐです。
まだ16時ですが雨でどうしようもないのでさっさとチェックインしました。
玄関前の屋根の下にバイクを置かせてもらいました。
フロントでサービスの発泡酒とツマミをもらい、まだ明るい内から飲んでます。
ホテルのすぐ前は国道ですが、その向こうにはどこまでも新潟の田園風景が広がります。

それにしても、雨、止まないなあ〜
さて、これからどうしたものか・・・
歩いていける近場に何か無いか探します。
評判の洋菓子屋があったので行ってみることにしました。
携帯のナビを見ながら歩いていきます。
ホテルの近くには大型のショッピングセンターやパチンコ屋などがたくさんあります。
気軽に歩き出したのですが意外と遠いです。
ようやく着きました。「とりたま工房」という店です。
自社農場の鶏舎で放し飼いで育てた平飼い鶏の卵を使った各種ケーキが食べられます。

プリンが人気のようでたくさん並んでいます。
普通の値段の元気プリンと高額な贅沢プリンと焼きドーナツを買ってみました。
来た道とは違う道で帰りました。ちょっと疲れました。
部屋に戻り贅沢プリンを食べてみました。

容器は陶器で出来ています。値段はなんと1個480円もします。
ジャージー牛乳と生クリーム、和三盆糖、平飼い卵だけから作った贅沢なプリンです。
お味の方は、う〜ん、美味しいのですが480円の価値は分かりませんでした。
150円の元気プリンでも十分美味しかったです。
部屋で雨が小降りになってきたのでバイクで夕飯を食べに行きます。
国道7号を西に少し行ったところにあった「文化食堂ino」に入ってみました。
変わった名前ですが洋食屋です。
メニューにはハンバーグ、ステーキ、スパゲッティ、カレー、シチューなどいろいろあります。
おまかせセット(日替わり)を食べました。
チーズハンバーグ、スープ、ドリンクバー、デザートが付いていました。
ハンバーグはかなり大きくて柔らかいくて美味しかったです。
しかもどのメニューも安いです。気に入りました。
ホテルに戻りました。
今日は1日中ほとんど雨でした。まあ、天候を恨んでも仕方ないです。
明日は晴れないかなあ。
本日の走行距離、175km(合計1277km)
- 9月17日 (新発田→会津若松)
-
5日目です。願いもむなしく朝から強い雨が降っています。
ホテルのバイキングでのんびり朝食を取ります。雨を避けるため出発を遅らせてます。
窓から外を眺めていると少し空が明るくなってきました。
止んできたようなので出発します。
国道460号から県道300号に入り月岡温泉を抜けていきます。
温泉には寄らず国道290号に入り南下します。雨は止んでいます。
国道290号沿いには温泉がいっぱいあります。
その中の村杉温泉に寄る予定でしたが、なんとなくテンションが上がらずスルーします。
道は安田と言うところで国道49号に出ます。
阿賀野川沿いの国道49号を東へ向かいます。
道は次第に川沿いの山中に入っていきます。するとまた雨が降ってきました。
やがて津川という小さな道にで出ます。ここから今度は国道459号に入ります。
国道459号に入ってすぐのところに麒麟山温泉があります。
その中の「古澤屋」という旅館の温泉に立ち寄ることにしました。
「古澤屋」は昭和10年創業だそうで、建物は古く廊下などがとても趣きがありかなり渋いです。

奥へ進んでいくと風呂があります。他の施設に比べ風呂は新しかったです。
露天風呂からは眼下に雄大な阿賀野川の流れを見ることが出来ます。

視界は180度近いですが、人工物はほとんど見えません。川と山が見えるだけです。
天気が良ければ飯豊連峰が見えるそうです。
全体的に掃除が行き届いて清潔感がある旅館でした。
国道459号を東へ進みます。
国道459号は新潟と福島を結ぶ道の1つですが、メインの国道49号と違ってほとんど車が走っていません。
阿賀野川と磐越西線と交差しながら進んでいくとそのうち福島県に入ります。
福島県に入るとすぐ阿賀野川に架かる奥川橋を渡ると山道になっていきます。
相変わらず降る雨はだんだん強くなっています。
山道を進んでいくと、突然、山の中に蕎麦屋が何件もある集落が現れます。
ここは飯豊山の山懐にある宮古という集落で蕎麦集落として有名です。
この辺りの蕎麦屋は予約が必要な店が多いようなので、予約無しの店を探します。
というわけで「西村屋」という店に行ってみました。

店の前にバイクを停めますが、すでに相当雨を浴びていて靴の中までグシャグシャです。
座敷なのでこのまま店に入るのはかなり気が引けたのですが、靴下を脱いで上がりました。
それでも畳が濡れてしまいます。すみません・・・
田舎の民家の大きな座敷に通されます。他に客は居ません。
お店として座敷を使っていますが生活の臭いがします。
店員のおばちゃんが注文を取りにきましたが、メニューはありません。
おばちゃんの説明を聞いて蕎麦コースを頼みました。
この辺りの店では、もりそば単品のようなメニューは無くておかずがついたコースで出す店が多いようです。
とても気さくなおばちゃんでしばらく話してました。
しばらくしておかずと蕎麦汁が出されます。

おかずは5品、こんにゃく刺身、高野豆腐、ふきの煮物、切り干し大根、きゅうりの漬物でした。
どれも素朴な味です。
そしてお椀に入った蕎麦が時間差で3杯出されます。

瑞々しくて美味しかったです。蕎麦汁も美味しかったです。
蕎麦は自家栽培、自家製粉だそうです。
それにしてもこんな山奥にこんな集落があるなんて驚きです。
国道459号を東に進みます。
山都の街が近づくと民家も増えてきます。雨も止んできました。
もう少しだけアップダウンを繰り返すと喜多方の街に出ます。
喜多方と言えばラーメンです。
先ずは「はせ川」という店を探します。営業は15時まで、あせります。
散々迷った挙句ようやく発見しました。
辺ぴな場所にあるのに店の中は人でいっぱいです。
すると閉店間際だったようで、店員さんに味噌ラーメンしか出来ないと言われました。
う〜ん・・・、喜多方ラーメンと言えばやっぱ醤油だろ〜
悩んだ末に店を後にしました。
次に「なまえ」という変わった店名の店に向かいます。
今度は喜多方にお繁華街に向かいます。
また迷っています。携帯電話の地図を目当てに探しますがなかなか分かりません。
悩みながらもようやく一方通行の細い路地を逆走(すみません)した先にありました。
「食堂なまえ」はとっても狭いです。
テーブルが3つしかありません。駄菓子屋を連想してしまうような佇まいです。
メニューには食堂なのでラーメンの他にも丼物や定食、うどんなどもあります。
当然、中華そばを頼みました。

シンプルです。スープは透き通った鶏豚ベースの醤油味です。麺は平打ちで太めです。
あっさりスープが美味しいです。500円という値段もいいですね。
とても満足しました。
まだ早いので温泉を探します。
喜多方の市街地から南西に向います。
県道336号に入ると「糸桜里の湯 ばんげ」という温泉がありました。
大きな立派な施設です。日帰り温泉施設です。風呂場は2階にあります。
この日は曇っていましたが露天風呂からは正面に磐梯山が見えるようです。
お湯は少し黄色っぽかったです。
今日の目的地、会津若松に向かいます。
また少し雨が降ってると思ったら虹が出ていました。

建物が無いので端から端まできれいに見えます。よく見ると濃い虹の外側にもう1本の虹が架かっています。
国道49号に出ると虹に向かうように進みます。
虹が目の前にあって突入出来るような錯覚を感じますが、いくら走っても近づけません。当たり前か・・・
会津若松の市街地に入っていきます。
中心街辺りに本日のお宿「センチュリーホテル」がありました。
チェックインして一服してから夕飯を食べに行きます。
会津若松のB級の1つにソースかつ丼があるようです。それを食べに行きます。
国道118号を南下していくと「むらい」というお店がありました。
お店に入ると1組のカップルが巨大なカツが乗っているかつ丼らしきものを食べています。
よくあるチャレンジ系のジャンボかつ丼でしょうか?男はともかく女性にはその量はちょっと無理でしょ・・・。
自分はメニューからロースかつ丼(ソース)を頼みました。
待ってる間、他の客に出てくるかつ丼はどれもさっきのジャンボかつ丼です。
その度、かつ丼を出された客は驚いています。ん?これはもしかして・・・。
そして自分にロースかつ丼が運ばれました。

なんだこりゃ!デカいっ!!!
カツを普通に並べたら丼に入りきらないようで折るようにして屋根のように乗っています。
幅は15cmくらいあります。しかも衣が薄くて肉の部分だけの厚さが3cmくらいあるでしょうか。
他の客が頼んでいたのは、実はこのお店の普通のかつ丼でした。びっくりです。
衣には甘しょっぱいスースが浸み込んでいます。カツの下にはキャベツが敷いてあります。
こんなに分厚いのにカツは柔らかくて美味しいです。
結局、食べ切れなくてカツを2切れ残しました。
店にはお持ち帰り用のプラスティックパック(10円)が用意されています。

みんな食べきれないで持って帰るんですね・・・。10円払って持って帰りました。
お店に入るときは気付かなかったのですが、道路沿いの看板には「ジャンボとんかつ」と書かれていました。
いや〜面白かった。満足です。
宿に戻り、デザートということで昨日買ったとりたま工房で買った焼きドーナツを食べました。
というか、残しておいた事を忘れていました。これが結構おいしかったです。
今日も雨ばかりで予定を変更するなど欲求不満でしたが、最後に笑える食事が出来てよかったです。
旅は残り1日です。
本日の走行距離、168km(合計1445km)
- 9月18日 (会津若松→川崎)
-
6日目です。最終日です。
先ずは最上階のレストランでバイキングの朝食を取ります。
今日はすっきりと晴れているようです。
最上階なので眺めがいいです。南会津方面の景色が見えます。
昨日持ち帰ったとんかつを茶碗に乗せて食べました。

やっぱり大きくて茶碗からはみ出しています。
国道118号を南下していきます。
しばらく走ると会津鉄道の芦ノ牧温泉駅があります。

ローカル感満点の長閑な駅です。この駅にはなんと猫の駅長がいるとの事です。
すると、いました、いました。猫の駅長です。名前は「ばす」です。

駅舎の事務室の窓際に座っていました。帽子をかぶっています。
駅員のおねえさん曰く、ばすはいつもは自由に動きまわっている事が多いが今日はおとなしいとの事です。
ばすは駅舎と出て今度は駅前の花壇辺りを歩き回ったり雨水の飲んだりしています。

駅長さんは運が悪いと見られないそうなのでラッキーでした。
癒された〜。
再び国道118号を南下していきます。
やがて道は山の中に入っていきます。
すると湯野上温泉街に入っていきます。ここで温泉に入りますか。
阿賀川に架かる橋から名も無い滝が見えています。

橋を渡り県道347号に入ってすぐのところに「塔泉閣」という旅館があります。
ここの温泉に入らせてもらいます。
こじんまりとした旅館で玄関からすぐ近くに風呂があります。
屋外に小さい湯船が2つあります。
露天風呂からは阿賀川を見下ろすことが出来ます。

対岸には温泉街が見えます。緑がたくさん見えて気持ちがいいです。
休憩所などは無かったので玄関の外のベンチで涼んでました。
国道には戻らずに県道347号を南下します。
観光名所である塔のへつりの近くを通りますがスルーします。
ちょっとした山道を越えていくと「農家れすとらん 蕎屋」という蕎麦屋があったので寄ってみます。

とても長閑なところにあります。
農家れすとらんと言うだけあって建物が渋いです。
店内は広々とした座敷があり、いろいろな形の一枚板のテーブルが面白いです。
囲炉裏があったり家具や調度品なども凝っています。
縁側の先には手入れの行き届いた庭が見えて気持ちがいいです。

もりそばと季節のお野菜ミニ天丼セットと名物のしんごろうを食べました。

実は天ぷらともりそばのセットを頼んだつもりでしたが・・・。ま、いいか。
しんごろうはうるち米を半つきにしてじゅうねん味噌を塗って焼いたものだそうで、南会津地方の郷土料理です。
玄関近くの囲炉裏の炭火で焼いて出されます。
料理は美味しいしのんびりした雰囲気もいいしとても気に入りました。
県道347号を進むとすぐに国道289号に出ます。
国道289号は近年まで山脈に阻まれて南会津側と白河側は繋がっていませんでした。(未舗装の林道のみでした)
2008年に甲子(かし)トンネルが開通したためこの間の行き来が非常に楽になりました。
この道で白河方面に抜けます。まだ新しい道を登ってきます。
そして約4kmの甲子トンネルを抜けると一気に下っていきます。
新甲子温泉辺りから県道290号に入ります。
この道はかつて那須甲子道路とよばれ有料道路でした。しかも結構高かったのですが今は無料です。
県道290号は那須岳の中腹に続くワインディングが楽しめます。
栃木県に入ります。
県道17号との分岐近くから白河、黒磯方面の景色が広がります。
県道17号も以前はボルケーノハイウェイと呼ばれ有料道路でしたが今は無料です。
県道17号を登って行くと大きな駐車場があります。
そこから細い道に入っていくと一番奥に「大丸温泉旅館」があります。

大きな立派な旅館です。ここの温泉に寄ってみます。
内風呂の先に名物の白樺の湯というとても大きな露天風呂があります。混浴です。

白樺の湯は川を堰き止めて作られていて、湯船から溢れたお湯がそのまま川となっています。
底には大きめの丸石が敷き詰められていてちょっと歩きにくいです。
展望はありませんが広くて気持ちいいです。
白樺の湯のすぐ上流にあじさいの湯、さらに狭い階段を登って行くとあざみの湯があります。
この風呂のお湯が下流の風呂に流れていきます。
人気があり人が多かったですが、風呂が広いので混んではいませんでした。
なかなか面白い温泉です。
県道17号を下っていきます。
曇っていますが途中の展望台から那須の山々が見えます。

さらに下っていくと森に囲まれたお洒落なカフェやレストランが多くあります。
その中の「nasu shozo cafe」というカフェに寄りました。

店内は白い壁、いろいろな形のテーブルと椅子が並んでお洒落な感じです。
外のテラス席に座りました。

ウッドデッキのとても気持ちのいいテラスです。
アイス珈琲と栗のタルトを頂きました。

コーヒーもケーキも美味しかったです。
県道に近いのでちょっと車の音が響くのが残念ですね。これで静かだったら言うことありません。
時間は15時、そろそろ帰りますか。
県道12号を進み那須ICから東北道に入ります。
休憩を取りながら進みます。
首都高に入ると当たり前のように渋滞しています。辛い・・・
ようやく地元に着いたのですが、バイクのチェーンがシャリシャリ鳴っているのでバイク屋に向かいました。
バイクにもお疲れ様と言うことで、オイル交換とチェーン洗浄&調整を行いました。
そして自宅に戻りました。疲れ様でした〜〜
本日の走行距離、306km(合計1751km)
- エピローグ
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今回のツーリングは、6日間のうち2日が雨に泣かされました。
そのため酒田から会津若松までほとんど雨の中を走りました。
この間の予定はだいぶ変更せざるを得ませんでした。
それでも、立ち寄ったお店は18軒、立ち寄った温泉は10軒、いろいろ寄ってきました。
食べ物屋では会津若松の「むらい」の豪快さに驚きました。
温泉では北上の「元湯夏油」が良かったです。
場所では遠野の高清水展望台、鳥海山の県道58号が印象的でした。
今回で6回目の東北ロングツーリングとなりました。
しかも最近4年間は毎年行ってます。
でも本当に東北は飽きませんね。行きたいところがまだまだあります。
次も楽しみです。
それではまたお会いしましょう。
おわり。
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