焼津御前崎釣りの旅 (釣り鍛錬の旅3)
新しい釣り場を求めて
食いまくりの旅でした
一日目・その1
六月も後半となり海水の温度も段々と上昇してきています。
この季節になると魚達は産卵の為に沖の深い場所から岸に近い浅いところにやってきます。
この現象をノッコミ(乗っ込み)と言います。
特に真鯛や黒鯛のノッコミシーズンには磯や防波堤からも大型が期待できるとあって、釣りバカ達もノッコミ状態です。
今回は「鍛錬の旅」の3回目です。
公約では「鍛錬」3回以内に30cm以上黒鯛を釣り上げないと「修行の旅」に降格、ということも忘れてはいけません。
そんな今回の同釣人は、いつものいがぽん(釣りバカ2号)と久々登場のざぶちゃんです。
目的地は焼津と御前崎、焼津はざぶちゃんの故郷です。(一泊させていただきます)
1日目は焼津の小川港を目指すはずでしたがどうも天気が悪いようです。
本当なら朝4時に町田の集合の予定でしたが、止みそうもない雨のため朝9時集合と大幅に変更しました。
朝、目がさめるとまだ小雨が降っています。
先ず横浜のいがぽんを迎えに行き、それから町田に行きます。
もう今日の釣りは諦めていたため時間はダラダラ、町田に着いたのは9:30でした。
ざぶちゃんと合流して焼津を目指します。
途中の東名では雨は降ったり止んだりです。
焼津に着いても小雨が降っていました。
雨に弱い我々はもう釣りは諦め、明日の為に釣具屋に行くことにしました。
別に急いでいないので竿コーナーを見て歩いていると、東京にはあまり置いていない筏釣り専用の竿が並んでいます。
自分もはじめて見る竿で、長さは1.5mほど竿先は非常に細く柔らかくてちょっと大きい魚が掛かったら折れてしまいそうです。
店員さんが言うには大物も大丈夫のことです。でもそれなりの技術が必要なようです。
.....思わず買ってしまいました。
衝動買いってやつですか。地元じゃあまり売ってないもんで。しかも値札から10%OFF。
それから団子の素や不足している針等を選んでるうちに、店の外を見ると雨が止んでいるじゃありませんか。
時間はまだ12時、今日の宿は焼津の白瀧亭なので釣りをやる時間は十分にあります。
マックで昼飯を簡単に済ませた後、釣具屋情報により小川港ではなくて焼津港へ行ってみることにしました。
教えられたその場所は広大な岸壁で車も余裕で入れる(本当は関係者以外立ち入り禁止)まさに我らにふさわしい場所でした。
東向きと南向きに竿を出せますが東寄りの風が吹いているため南側に竿を出すことにしました。
相変わらず空はどんよりと曇っていてまたいつ降り出してもおかしくない状況です。
さっそく団子を作り第一投です。
あれ?思ったより底はかなり深いようです。8mくらいあるでしょうか。これは団子釣りにとっては厳しいです。
それでもめげずに(と言うか強引に)浮き下を最大にとって底を攻めます。
しばらくしていがぽんがメジナをゲット。
これでみんな続くか、と思いきやさっぱりです。むむむ....。
その内風が強くなり雨もしとしと降ってきました。今日は気温が上がらずにとても寒いです。
車の影で風雨をしのいでいましたが、もう限界。撤収です。竿を出していたのはほんの1時間あまりでしょうか。
1日目の釣り、早くもしゅ〜りょ〜。
釣ったのはいがぽんのメジナだけ。
一日目・その2
港を後にしても時間はまだ午後3時。
今から白瀧亭に行くのはまだちょっと早すぎるか。
と言うわけで焼津の「さかなセンター」に行くことにしました。ここは沼津のさかなセンターより建物は古いですがとても広いです。
主に海産物全般でマグロ、マグロの珍味、カマボコなどが目立ちます。
試食して回ったら結構お腹一杯になりそうです。
マグロを寿司にしてその場で食べられる店がありました。パックに入って並んでたのは5個で2400円の大トロのにぎりでした。おお、旨そう。
これは食べるでしょう。我らは3人なので5個は半端です。
そこで「おばちゃ〜ん、これ6個にして2500円にしてください。」
と強引な交渉をしてみると、意とも簡単に「いいよ。」でした。
奥でもう1つにぎられて出てきました。
するとおばちゃんは隠すように指を2本出して「2000円でいいよ。」だそうです。
これはラッキー、1つ480円から417円になり、さらに333円まで下がってしまいました。
もう閉店が近いせいもあったのでしょう。
鉄パイプで出来た簡単なテーブルで3人で食べました。
味はというと冷えていてあまり美味しくなかった、と言うのが正直な感想です。(料理は温度が大事。)
他のみんなも「うまい!」の一言は出てなかったようですね。
そう考えると1人666円、高いじゃないか!サービスのそうめんも食べてその場を去りました。
それからさらに奥へ行くとカニが並んでました。これも旨そう。
まあまあの大きさのズワイガニが5杯で5500円で売ってます。しかもよく見ると生きてます。
そこでまた値切り。「おじさ〜ん、これ5000円だったら買うんだけどなあ」。
すると「いいよ、5000円で」。おお安い、これは買いだあ!
一応これから普通の家(実家)に行くので持ちこんでいいかざぶちゃんのお母上に電話で確認します。
そしてOKが出たので買いました。
このカニは生でも食べられるそうです。
感じのいい店長に調理方法を聞いてから白瀧亭に向かいました。
焼津の市街から少し離れた所に白瀧亭はありました。
海が近いせいか周りには松の木が多く、前には川が流れなんとも静かでいいところです。
まずはお母上にご挨拶をしてから居間でくつろぎました。
ざぶちゃんのお母上はざぶちゃんからは想像つかないほど明るくて楽しい人でした。ははは
とりあえず、カニを調理しなければなりません。
生きたカニを前にして、むむむ....どうしようか?とカニと向かい合ってます。
お母上は「怖いから死ぬまで待とうか」などど申しております。
やはり食べ物は新鮮さが一番です。「殺してしまえ」です。
カニ屋の店長に生でもいけると聞いていたので、まず足をもいでみます。
ああ、残酷。結構、カニも力(ちから)あります。最後の抵抗です。
勢い余ってほとんど足をもいでしまいました。いいのか?そして生のカニを恐る恐る食べてみます。
んん?生臭い。
確かに甘いけど生臭くてだめです。
しかもテレビでやっているようにきれいに身が取れません。身が甲羅に張り付いています。
こりゃだめだ。茹でるしかないですね。
そうなると必死にもいだ足がむなしく転がってます。しかももいで茹でるとミソが流れてしまいます。あ〜あ。
でも、店長に言われた通りに茹でるとミソはちゃんと残ってました。
そしてさっそく頂きます。
うまい!美味いです。今まで食べたズワイガニの中で一番美味いです。
やっぱり新鮮だから(北海道産)かなあ。
カニと格闘しているうちにざぶちゃんのお父上が帰ってきたようです。緊張の一瞬です。
おっ。これまたざぶちゃんから想像つかないほど物腰が低そうでやさしそうなお父上です。緊張解除。
それからテーブルを囲んでいろんな事を話しました。
ざぶちゃんはいつもと違って家ではあまり酒を飲まないようです。
お父上は結構いいペースで酒を飲んでいてグラスがすぐに空いてしまいます。
でも俺がお酌するのもどんなもんじゃろと遠慮していると、お父上はちょっと寂しげに自分で注いで飲んでいました。
ビールの後にはワインも出てきました。
そのうちお父上とお母上は風呂に入って床につきました。
お疲れ様でした。おやすみなさい。
我らもそれから風呂に入って寝ました。
二日目・その1
おはようございます。
どんより曇っていますが雨は上がっているようです。今日は御前崎を目指します
白瀧亭で朝御飯をいただいてから出発します。
大変お世話になりました。
今度はお父上の友達の船に乗せてくれるということなので、是非また遊びに来たいと思います。
しばらく県道を走り大井川を渡って国道150号に入ります。
そこからは海沿いを進むと御前崎が見えてきました。
不足している道具と餌を補給して御前崎港に入ります。
御前崎港の埋立地はとても広大で車が無いととても行く気にはならないほどです。
あらかじめ調べておいたポイント(インターネット上では紀州釣りの絶好ポイント)に向かうとなにやら地形が変わっています。
あるはずの防波堤が埋め立てによって無くなっていました。
仕方ないのでもう1つのポイントへ向かいました。
行ってみると、そこは防波堤自体が高くて水面までかなりあります。これもまた団子釣りにはいい条件とは言えません。
両方を見比べてもとのポイントに戻ることにしました。
なぜかと言うとそっちの方が釣ってる人が多かったからです。(釣れる場所には人が集まる!)
このポイントは、埋め立て工事がなぜか中断していて足場が悪いです。
まだ工事してから日が経ってないらしく、岸壁はまっさらで貝等が全く着いていません。
これを食べに来る魚(黒鯛等)はやはり寄ってこないのでしょうか。
用意を整えてさっそく開始です。
む!ここもかなり深いです。しかも底が均等ではないようです。
基本的には団子釣りは底が砂地のような平らな場所が望まれます。(絶好ポイントだけに)多分埋め立て工事前は平らだったのではないでしょうか。
しかも釣れない.....。
全然釣れない。
周りの人達も釣れてないようです。失敗?
しばらくしていがぽんにヒット。結構引いてます。
そして良型のカサゴ(魚屋では一匹700円くらいする)をゲット!やるぅ〜。
ここからかあ。
しかし、そしてまた沈黙....。
昼になりました。
道具を残して飯を食いに行くことになりました。
御前崎らしい料理が食べたかったのですがなんかあまり名物はないみたいです。
結局普通の中華料理屋で食べることにしました。ちなみに味も普通でした。
それからまた戻って果敢に挑みましたが、その後は散々たるものでした。釣れない。スランプ。
でも、周りも全然釣れてないんですよね。
午後3時半、これ以上やっても期待できないので撤収しました。(おいおい、黒鯛は夕方がいいんじゃないの?って意見は無視)
宿はここから車で5分くらいのところにあります。
その途中に「なぶら市場」という観光客向けの市場があります。
ちょっと寄ってみることにしました。なぶらとはカツオの群れのことらしいです。
出店にシラスアイスとかなぶらドーナツ(シラス入り)などと書いてあります。
どうやらシラスが名物らしいのですが普通アイスクリームに入れるか?でも興味津々です。(術中にはまってます)
一通り中を見ましたがシラス以外はさかなセンターと大差はありませんでした。
そしてざぶちゃんがシラスソフトクリームを買って、みんなでなぶらドーナツを買いました。
シラスソフトクリームを一口もらいましたが、ソフトクリームというよりジェラート状で中に砕いたシラスが入っています。
味はと言うとアイスが溶けるとちょっとしょっぱいシラスのツブツブが残ります。
別にまずくはありませんが別に入れなくてもって感じでした。
ドーナツは宿に入ってから食べることにしました。
二日目・その2
今日の宿は「御前崎グランドホテル」です。
「御前崎観光ホテル」というのもありますが地元情報でグランドの方がいいと聞き選びました。
御前崎グランドホテルはかなり大きいです。
よって駐車場も大きいのですが停まっている車が我らの他に1台だけです。
まあ、日曜日泊だから客が少ないのは当然ですが、ここまで客がいないとなんかこのホテルは大丈夫か?と疑いたくなってしまいます。
車をロビーに着けると仲居さんが出てきて冷たいオシボリを渡してくれました。
気が利いてるねえ。そして荷物はワゴンにのせて運んでくれます。
中に入ると女将が出てきてラウンジに座るよう奨められました。そこに宿帳を持ってきてくれてそこで書きます。
気が利いてますねえ。
カウンターで立って書くのが普通です。
その場で冷たいお汁粉も出してくれてテーブルには梅干もおいてあります。
なんかサービスいいぞ。
そして部屋に案内されました。
部屋は和洋室でベッドが2つと和室がくっついているので広いです。
窓からは太平洋が一望できます。
そこから見える太平洋は島や半島などが一切見えないので、本当に一面海です。
一服してから風呂に行きました。
風呂はこの館の最上階の展望風呂です。
なかなか広くて景色もよく気持ち良いです。しかも他に誰も居ません。
俺は烏の行水なので先に上がって体を拭いていると、脱衣所の係りのおじいさんが近寄ってきます。なんだ?
すると「お背中お拭きします。」と冷たいタオルで背中を拭いてくれます。ええ〜まじで〜?
いきなり冷たかったので「あおっ!」とか叫んでいました。またサービス。
次にいがぽんが風呂から出てまたおじいさんが拭きに来てびっくりしてました。
ざぶちゃんは長風呂なので先に風呂場を出ます。
すると「風呂上りサービス」(だったような)なるものが書いてあって行ってみると、なんとかき氷と冷たいお汁粉のサービスです。またもやサービス。
部屋に帰るとざぶちゃんも帰ってきました。
さすがに「湯上り爽快お背中拭きましょうサービス」にはみんな驚いたようです。笑えます。
夕飯の時間になりました。
夕飯は隣の別館でいただきます。
別館に行く通路の途中で、なんと今度は「食前ワインサービス」です。
冷たいワインとオードブルが用意されています。おお。
グラス一杯とチーズがのってるクラッカー一枚だけもらいました。
もっと欲しかったのですがこれ以上飲み食いすると夕飯に響くので抑えます。
夕飯の場所は座敷でした。他の客もいます。これはちょっと不満でしたが今までのサービスですでに帳消しされてます。
料理は普通かなと思っていたら次々と品が増えます。
座敷の端に小さな調理場があってその場で天ぷらを揚げてるようです。これもまたサービス。
かなり満足して座敷をでると、その別館の上の階でデザート&コーヒーのサービスがあるというので行ってみます。
その場所は結婚式の披露宴もできるような所でとても広いです。
他の客は誰も居ません。
海側はすべてガラス張りで夜の海が見えます。
照明を落としていてテーブルにロウソクが点いています。テーブルとテーブルの間はかなり広く取っていてムード音楽なんかかかっています。
なんかとってもいい雰囲気です、が男3人には関係ありません。
ケーキとフルーツとコーヒーをもらって食べました。かぼちゃのケーキが美味しかったです。
なんかこんな広いところに客が3人しかいなくてしかも従業員も3人います。
なんか申し訳無く思ってしまいます。
参りました、ここの宿のサービスには。
お背中にしろかき氷にしろワインにしろこんなに経費や人件費使っちゃって大丈夫なのでしょうか。
これだけやらないと客が来ないのでしょうかね。大変です。これならリピーターもいるでしょう。
売店でお土産を買ってから部屋に戻ってゴロゴロしてるうちにざぶちゃんは寝てしまいました。
後の2人も12時には寝ていました。ZZZ...
三日目
3日目の朝です、今日は月曜日です。(会社は有給です。)
まず朝食に行きます。
昨日のワインサービスをしていたところで今日は「牛乳&フルーツジュース」のサービスです。ジュースはその場で作ってます。
でもこれは朝食の場で出せばいいのでは...ま、サービス、サービス。
朝食はバイキング形式です。
あれ?こんなに客いたのと思うほど人が居ます。団体客がいたようですね。
さっさと食べてから支度して出発します。
とてもいい宿でした。サービスに関してはすごいです。
でも、そんな高級なサービスではありませんが、それが気楽でちょうどいいですね。
とりあえず、このHPの宿ランキングではダントツ1位にさせていただきました。
これからも頑張ってサービスしてください。
そして宿を出て、今日の釣り場は1日目にちょっとの間釣った焼津港に行くことにしました。
とにかく2日間釣ってて俺は一匹も釣れてません(実は)。やばいです。
今日も釣れなかったら修行に降格です。
餌を買ってから港に向かいます。
相変わらず広い岸壁にはほとんど人がいません。何人か子供がいるだけです。学校行かないのか?
先日と違って風が無いのでどこにでも竿を出せます。今日は東向きに竿を出すことにしました。
こちらの底は5mくらいでした。団子にはちょうどいいです。
さあ、最終日の釣り開始です。
今日は晴れてて気持ちいいですが暑いです。
今ごろみんな仕事してるのだろうなと思うと、申し訳無いやら気分がいいやらです。
....しかし......釣れません。
その時、浮きがすう〜と沈みました。ヒット!!あれ?なんか妙に軽いです。.......ハゼでした。
がっくり。
3日目にしてハゼ1匹です。
いったいお前の為にいくら餌代使ってると思ってるんだ〜、と言ったところでハゼには気の毒です。
自分の修行の足りなさにがっくりです。
その後、仕掛けが根掛りしてばらし水中浮きから下が海の藻屑となりました。はぁ〜、また買わなきゃ。
結局その日もざぶちゃんがカサゴを釣ったくらいで後はさっぱりでした。
それから予約してあった富久屋のロールケーキを買いに沼津へ行って、港近くで昼飯を食べてから帰路につきました。
お疲れ様でした。
後書き
公約により「鍛錬の旅」から「修行の旅」に降格することが決定いたしました。
それにしても最近釣れないのはどうしてなのだろう?仕掛けが(一応)大物狙いだからかなあ。それにしたって外道が釣れるでしょ。
潮が悪い、場所が悪い、餌が悪い、仕掛けが悪い、技術が無い、運が無い。
この辺のどこかにも理由があると思うのですが、最大の理由は「魚がいない」、これです。居る所で釣れば釣れる!
8月に四国に行きます。
高知県の足摺岬の近くに筏があります。
黒潮がぶつかるその筏で、修行を一発で「鍛錬の旅」に戻したいと思います。
当初はまたいがぽんと2人で行く予定でしたが、急遽ざぶちゃんが途中参加を表明しました。
我々は島根をまわって四国に上陸します。
そして四国の四万十川でざぶちゃんと合流します。
ざぶちゃんは高知まで1人で車で来るそうです。あなたは一人前の釣りバカです。「釣りバカ3号」の称号を与えましょう。
謹んでお受けください。
では次の旅「釣り修行の旅(降格編)」でまたお会いしましょう。
Back to
Index
ここ
からどうぞ。